いきなりですが本題、今日は設計士(建築家・建築士)のお話をしたいと思います。
コンサル案件のお話です。
アパート建築を行う場合、ついつい 建築コストが高くオーバークオリティになりがちなケースと
ローコストに走って 安普請のものになりがちなケース、
両極端の大家さんを多数見かけます。
あまりに高い建築費は収支を圧迫し、投資資金の回収期間が 必要以上に長くなってしまいます。
また、あまりに安っぽいアパートは 中古になったとき市場での競争力が激減しますし、地震・火災など万一の災害の時の安全性も心配です。
さらに ハウスメーカーさんがつくる収支シミュレーションは
家賃設定や金利設定、空室率設定に 無理があるものが殆ど。
実際に運用を始めて数年経った後で
「こんなはずじゃなかった」
と 後悔しても後の祭り・・・。
最悪はデフォルト(破綻)の危険性さえあります。
そうなると、せっかく活用しようとしていた土地ごと 手放さなくてはならない ことにもなりかねません。
また、いざ土地活用をしようとした時に、
果たしてアパートを建てるべきか 建てない方が良いのか?
予算はいくらまでかけるのが妥当なのか?
何を建てるのか・建てられるのか?
商業テナント・居住系・駐車場など 用途は何が一番あっているのか?
RC・鉄骨・木造など構造はなにが一番適しているのか?
間取りはファミリーかシングルか 何m2か?
階数・戸数のボリュームは?・・・
悩みは尽きませんネ。
そういう紆余曲折を経て 企画やプランもようやく決定し、
実際に 図面を描く担当「設計士」(建築家・建築士)を決定する段階に入ってからの事です。
(社内コンペなんかがそれにあたります。)
当然 私の使命・立場として、社内外の各設計士さんの特徴を加味し、クライアントさんに様々な選択できる「案」をプレゼンテーションします。
例えば、「該当敷地」に対して 「調査分析」に基づいて判明した、 建築する建物の「構造」、「間取り」と「広さ」、「ターゲットとする入居者・客層」、
そして「コストと容積率の消化のバランス」を最大限目指す事、
車を止めやすい「駐車場」の付置・台数など、 諸条件を伝えて 大まかな図面を描いていきます。
実はこの「設計」という仕事、人によって本当に大きく変わります。
(建築士である私が言うのですから、間違いありません。)
何が変わるか?
「デザイン」や「どんな部屋が何戸建つか」の擦り合わせは、
私や担当営業マン、仲介部等で指定するので そう変わる事はありません。
「集合住宅」(アパート・マンション)の場合 「戸建」と大きく違うのは、
「採算性」と「収益」を出す(しかも高利回りで・・・)というのが前提なんですが、
はっきりいって、部材や建材、工法など熟知していないと 良いものを安く建てる(造る)ことは困難です。
もっといえば、建築業界特有の「商流」や「業界の常識」(一般の非常識)などを知った上で
「部材を安く調達できるか?」
どうかということも 建築コストを削減する為には本当に重要です。
そういう点で言うと、私の勤務先では原則 企画商品を主力としていますので、コストパフォーマンスが高く、最大利回りを追求し、しかもオーナー様の個性で選べる アパマンを多数提案させて頂いております。
本案件のプロジェクトマネージャーである私達 社内コンサルタント側(設計事業部)で
▼「どのようなデザインが客付けしやすいか?」
(特に女性)
▼「長年入居者様とオーナー様に愛されるか?」
(高い入居率が確保できるか)
▼「メンテナンスコストが安いか?」
(後あと手間がかからないか)
というポイントを中心に 複数案をオーナー様へ提示し、 最終的にクライアントさんに決めて戴きます。
そしてこの敷地に対して コンサル側の「調査分析」により 最もニーズが高いと判明した「間取り」(配置図・外構図)で実施設計します。
詳細は「建築基準法」や市町村の「条例・指導要綱」など「法的な規制」の中で ほぼ決まってしまいます。
ですからここまで指定した場合、担当設計士により 大きく内容が変わるということはありません。
ここまでコンサル側で指定して はじめて、 法的な観点からみて 該当敷地で建てられる「建物」の詳細も決まってしまう。
なのに設計士によって大きく違うのは何か?
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