◆「不動産会社が空室を決めてくれない」困った時の空室対策②◆

今日は「土地活用」の続きをお伝えするつもりでしたが、管理物件の近所で大変なことが起きたため、予定を変更して「空室対策」について緊急特集です。
それでは 張り切ってまいります!

■パートナー選びを間違うと、最悪 物件を手放さないといけないかも!

私は、大家さんに常に「良いパートナーさんを見つけて、満室経営チームを作りましょう!」とお伝えしているのですが、

今日の出来事は、正直 大変ショックなことです。是非、反面教師として参考にしてほしいので、その一部始終をブログで公開します。

それは 昨日のことですが、管理物件のエントランスを掃除していた時、ゴミ箱から1枚のポスティングチラシが出てきました。

それがこのチラシ。

他社 募集チラシ

実はこの物件、とある不動産会社さんが専任仲介と管理をしてるのですが、築21年の
3DK(広告では3LDK) ごく普通のファミリータイプの3階建てマンションです(戸数は15戸)。

以前からポツポツと空室が出始めていたんですが
今現在4戸の空室、入居率は73.3%。

かなりヤバい状況ですよね。当然家賃保証もされていないので、ローンの返済も出来るかできないかのレベルかもしれませんね。

そこでこの管理会社さんが周辺のアパマンにポスティングしたのが、さっきのチラシです。

チラシの出来栄えについては敢えてコメントしませんが、気になったことが何点かありました。

ほんのチョット前まで このマンションは家賃55,000円で入居募集していました。
ところがナント 今回は47,000円です。
しかも、ゼロゼロ物件に敷金・礼金を解除
さらに契約者プレゼントとして、空気清浄機・ウォシュレット・圧力鍋のいずれかをプレゼント
そしてご希望の部屋にエアコン一台プレゼント
という、暴挙というか大盤振る舞いに出ました。(たぶん不動産屋さんの言いなりの条件や家賃です。でも不動産屋さんの腹は ちっとも痛みません。)

その大家さんは、自身では何もせず

「もう古いんだから(築21年)仕方がない。」或いは「不動産屋さんを信じてやってみるか?」と思っていらっしゃるのでしょうか、いきなり家賃のディスカウントですネ。

私はまだまだそんなに古くないし、あらゆる知恵を使えば何とかなるのでは?
善くない(アイディア・ノウハウの無い)管理会社さんに引っかかってしまったな と感じました。

そこで、物件をこの目で見て見たい と思いました。

実際行ってみると驚くべきことがいくつかありました。

正直、後手に回っているな と唖然としてしまいました。

「(いくらいろんな特典を付けられても)おそらくこんなマンション 内見しても、自分だったら入居しないな。」

これが私の率直な感想でした。

そして入居仲介を依頼されていた不動産屋さんに対して ある不信感を覚えました。

「何が当社にお任せ下さいだ。いい加減なこと言いやがって…こんな部屋で決まるわけがない!」

前も書きましたが、入居者から預かっている敷金の範囲内での 退去リフォームで、済ましてきたのだとすると、商品価値は新築時が最高で常に下がり続けます・・・。
また上辺だけの定期清掃や管理では、入居者は満足しません。

その施策の失敗が、今日の空室を招いていることに、大家さんも管理会社も 本当に気付いているのでしょうか?

私が感じた、商品価値が低いというか 気になったところを書くと

▼駐車場が狭く、車を止めるのに前から斜めに駐車しないといけない。(運転の上手い下手にかかわらず止めにくく事故が起きやすい)
▼通常 松山のファミリータイプは、駐車場200%が必要だが150%すら確保できていない。
▼駐輪場が2か所に分散され大変不便で、しかも台数も不足している。
▼放置自転車が2台捨てられたままでいる。
▼ゴミステーションにネット(網)が無く、カラスや野良猫に荒らされている。
▼全戸東向きで、日当たりが悪く全体的に部屋が暗い。
▼植栽が少なく、和まない。樹種も古臭い。
▼駐車場から道路に出るところにミラーが無く、死角となり大変危険。
▼和室が2部屋もあり、不人気な間取り。
▼広告はテレビ付きインターホンだが、実際はチャイム。
▼元付け業者(この不動産屋さん)が同業他社に情報をフルオープンにしていないので、殆どの周辺不動産会社では、この物件のことを知らないし、入居希望者に紹介できない。(広告料の支払いを渋る)
ざっと2、3分外から見ただけでも、以上の項目が頭に浮かびました。

空室物件の 外観及び駐車場

正直、収支や予算 今までのお付き合いや経緯等、様々なことがあるでしょうが、

上記の点は早急に解決しなければ、先ほどのチラシで多少一時的に入居が決まっても
スグに出て行ってしまうでしょう。

入居を絶対決めるのだという強い信念が チラシからは感じられますが、大家さんの 物件を愛するハートは残念ながら伝わってきません。

でも これで入居者が決まらなかったら 大家さんとしては大変な損害ですし、管理会社さんの信用も・・・。

とにかく入居者を見つけなければなりません。

ここで結論ですが、私なら家賃を下げずに以下のことをまず実施して様子を見ます。

▼駐車場が、前から斜めに駐車しないといけないので、1台づつのスペースを幅50センチ広げライン引き、白線内に止めやすく 出やすくする。(運転の上手い下手にかかわらず事故が起きにくい)
▼駐車スペースを広げたことで、更に足りなくなった駐車場を、近隣で確保し 大家さんが一括して借りる。(不要の場合は戻す)
▼駐輪場は入居者と協議の上、マンション登録制とし 予め置く場所を決定する。
▼放置自転車を 入居者に気を付けて告知し、処分する。
▼ゴミステーションにネット(網)を新設、入居者に正しいマナーで協力依頼。
▼日当たりが悪いのは、照明器具を無料で取り付け、内見時に暗さを感じさせないようにする。
▼植栽は新しく植え替え、季節感が感じられるエントランスにする。
▼市に依頼して、駐車場から道路に出るところにミラーを設置、安全を確保する。
▼和室の内、1部屋を洋室にリニュアル、クッションフロアとクロス、クローゼットでオシャレ度アップ。(クロスとフローリングは契約者に色を選んでもらう)
▼広告の通り、セキュリティ対策でテレビ付きインターホンにする。
▼情報をフルオープンにし、松山市内の主要不動産会社と、物件周辺不動産会社に入居付けを依頼する。(広告料をキチット払う)

しめて4室で100万円あまりの投資になります。

「今まで、55,000円で決まらなかったものが、100万円もかけて大した変化もなく、同じ金額で決まるわけがないじゃないですか!責任持てませんよ。」

と管理会社さんに言われそうですが、私はそれは違うと思います。

今まで55,000円の家賃で10ヶ月の空室だとすると、
一室当たり 55,000円×10ヵ月=550,000円
4室総額で 220万円もの損害が既に発生しています。(管理会社さんは自分の非を決して認めないでしょうが…)

それが100万円の投資により、
もとの55,000円の家賃ですぐに入居が決まったらいかがでしょう。

机上の空論かもしれませんが、あの時(前の住人が退去した時)これだけのリフォームしていれば、10ヶ月も空かなかったかもしれません。今となっては悔やまれるところですが・・・

これで パートナーである管理会社選びでこんなにも差が付く どちらが得か損か 明白ですよね。

これも「たらばなし」ですが、今回100万円も掛かる提案になってしまいましたが、もし最初から違う管理会社さんに依頼してたら、1度にこんなに費用はかからなかったでしょうし、損失も少なかったでしょう。

なお 必要最低限の費用で次の入居者が満足するリフォームを行うには、独自のノウハウがあります。これについては、また別の機会にお伝えしたいと思います。

本日はここまで…。

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